【Angels】来季のエンゼルスの選手を勝手に契約予想しました。その1(FA残留)
FA流失を阻止するべき選手はいるのでしょうか…
シーズン終了と同時にFAとなる選手がエンゼルスにも何名かいます。
再契約を打診するのか、このままサヨナラするのか注目です。
①ライセル・イグレシアス(31歳)
Raisel Iglesias earns the save
言わずと知れたエンゼルスの2021年のクローザー。
昨年レッズから1年912.5万ドルで入団し、クローザーとして大活躍してくれました。
確実に彼がいなければ、あと10敗はしていたでしょう。
今季FAの中では、絶対に引き留めたい選手NO.1です。
問題は今季FAとなるクローザーの中で一番注目の選手であるということです。
彼の契約金は、おそらく3年総額4500万㌦は必要となってくるといわれています。
現状のブルペンでは、彼に代わる人材は一人もいないですし、FA選手でも目ぼしい選手がいないのでここは全力で引き止めにかかるべきだと思います。
早く交渉して決めないと、間違いなく他球団にもっていかれます。
今更ですが、今季の7月末に彼をトレードデッドラインで放出していたら、どれだけのトッププロスペクトが獲れたのかは気になる所です。
2022年FAとなる主なクローザー
NAME | 2021 SALARY | 年齢 | WAR | 備考 |
Kenley Jansen(LAD) | 2000万㌦ | 34 | 2.0 | |
Craig Kimbrel(CWS) | 1600万㌦ | 33 | 2.4 | 球団OP有 |
Brad Hand(NYM) | 1050万㌦ | 31 | -0.5 | |
Mark Melancon(SD) | 500万㌦ | 36 | 1.9 | |
Raisel Iglesias(LAA) | 912.5万㌦ | 31 | 2.6 |
イグレシアス選手と3年程度の契約ができれば、クローザー問題に関してはしばらく安泰です。3年4500万㌦程度で収まるのかどうか、彼が条件のいいチームに移籍する気持ちなのかが気になる所です。最初の交渉はエンゼルスが行うと思うので、そこですんなり即決になるといいのですが・・・
②アレックス・コブ(34歳)
Alex Cobb K’s Adolis García
今季トレードでオリオールズから加入し、途中ケガで離脱もありましたが、先発陣では安定したピッチングを披露していました。問題となるのは彼の年俸で今季は1500万㌦でした。(エンゼルスの負担は500万ドル)
本人もチームを気にいっているようで2年2000万㌦で契約できれば先発3.4番手として十分な活躍が期待できそうです。
③FAでサヨナラな選手
Cishek escapes bases-loaded jam
以下は、残念ながら今季で退団が濃厚なFA選手です。
NAME | 2021 SALARY | 年齢 | WAR | 備考 |
デクスター・ファウラー | 1650万㌦ | 35 | – | |
ディラン・バンディ | 832.5万㌦ | 28 | -0.3 | |
カート・スズキ | 150万㌦ | 38 | -0.4 | |
ホアン・ラガレス | 125万㌦ | 33 | -0.6 | |
ジョン・ジェイ | 110万㌦ | 37 | 0.1 | |
スチーブ・シシェック | 100万㌦ | 35 | 1.4 | |
ジュニア・グエラ | 75万㌦ | 36 | -0.4 | |
A.J.ラモス | 57.5万㌦ | 35 | 0.2 |
もし、残すとしたらブルペンのシシェイク投手でしょうか。ブルペンはいくらいても足りるという事がありません。
今年はシーズン後半から主にセットアッパーを任されていました。問題は年齢と制球に難があるということ。だめな時は本当に四球と死球で自滅してしまいました。なかなか完全信用ができない投手です。
願わくば最後の最後でロースター入りしたAJラモス投手と契約して復活してくれることを願っています。
いずれの選手も契約の話は後半になると思います。それまでに他チームからオファーがあれば、おそらくそちらと契約してしまうことが予想されます。
それと残念ですが、バンディ投手、スズキ選手、ラガレス選手とグエラ投手はメジャーレベルでの活躍はもう見込めそうにないので今季でさようならになると思います。
来季のロースター予想
FA残留の二人を入れた来季ロースターです。
スターター
①
②
③サンドバル(24) WAR2.1
★④コブ(34) WAR 1.9 1000万㌦
⑤スアレス(23) WAR1.6
セットアップ
①ウォーレン(25) WAR 0.8
②
③
④マイヤーズ(29) WAR 1.4
⑤タイラー(24) WAR 0.3
⑥マルテ(25) WAR -0.2
⑦ノートン(25) WAR 0.1
⑧ロドリゲス(23) WAR 0.4
クローザー
★①イグレシアス(31) WAR 2.6 1500万㌦
キャッチャー
①
②スタッシ(30) WAR 2.0
内野手
①ウォルシュ(28) WAR 2.6
②フレッチャー(24) WAR 1.8 520万㌦
③レンドン (31) WAR 0.0 3500万㌦
④
⑤メイフィールド(30) WAR 0.1
外野手
①トラウト(30) WAR 1.8 3554万㌦
②マーシュ(23) WAR 0.7
③アデル (22) WAR 0.2
④アップトン(34) WAR -0.7 2120万㌦
2WAY
①大谷(27) WAR 9.0 425万㌦
球団はFAで本気度を大谷に示せるのか!
そしてここからエンゼルスは、他チームからFAとなる選手で大型補強に入るのです。
もし来年の補強がうまく行かなかったら大谷選手は、延長契約にも乗らない可能性もあります。球団はおそらくかなり真剣に補強を進めると思います。ドル箱である大谷選手が2年後にFAとなってしてしまったら一大事です。
まずは、勝つための最優先事項である強力なエースクラスの先発の獲得に乗り出します。
注意しなくてはならない総年俸の問題
まず最初に注意しなければいけないのが40人ロースターの総年俸が一定の額を上回ると贅沢税といわれる追徴金をメジャー機構に払わなければならないということです。
2021年の贅沢税の金額は2億1000万㌦で、エンゼルスは今季1億8000万㌦を支払い、贅沢税を払ってはいませんが、その総年俸額はメジャーで7番目という高額チームの一つでした。
1 | ドジャース | 2億6720万㌦ |
2 | ヤンキース | 2億3319万㌦ |
3 | メッツ | 1億9978万㌦ |
4 | アストロズ | 1億9447万㌦ |
5 | レッドソックス | 1億8449万㌦ |
6 | フィリーズ | 1億8385万㌦ |
7 | エンゼルス | 1億8034万㌦ |
8 | パドレス | 1億7826万㌦ |
9 | カージナルス | 1億6896万㌦ |
上の表を見てもらうと、お金の使い方がメッツに次いで費用対効果が悪いのがよくわかります。
オーナーのモレノ氏は大金持ちですし、球団経営も上手くいっているようなので、オーナーの一声さえあれば、ドジャースのように贅沢税の限度を上回る契約もしようと思えばできる裕福な球団です。
問題は、その使い方です。あまりにも打者に偏重した契約(プホルズ、アップトン、レンドンなど)ばかりでした。
そしてようやくプホルス選手との契約が今季で終了し、補強に回せるお金がでてくるのです。
トラウト選手とレンドン選手の年俸で左右されるAngels
しかし、エンゼルスは現在トラウト選手の12年4億2650万㌦(年平均3554万㌦)、レンドン選手の7年2億4500万㌦(年平均3500万㌦)の契約が今後数年続くことになり、2人の年総額は合わせて7054万㌦となります。たった二人で毎年この年俸です。
これにアップトン選手の5年契約の最後の年俸の2120万㌦とフレッチャー選手の年520万㌦、大谷選手の425万㌦というすでに来季確定している契約金額が加わり、その額は1億119万㌦となり、5人だけで贅沢税上限の50%に到達しています。
もし今年と同じくらいの贅沢税の上限であれば、あと1億㌦は契約に費やせる試算となりますが、他の保有選手の年俸も加味しないといけません。若手の保有選手の場合、サラリーが公表されていない場合があるので正確な金額を算出するのはちょっと困難です。
その簡単な目安として、今年の総年俸から退団選手の年俸を引いた金額が全保有選手の契約金額に相当という事になります。
プホルズ選手の3000万㌦やFA選手、途中退団した選手の年俸がそれにあたります。
選手名 | 2021年の年俸 | |
プホルズ | 3000万㌦ | |
ファウラー | 1650万㌦(球団負担200万㌦) | |
コブ | 1500万㌦(球団負担500万㌦) | |
イグレシアス | 912.5万㌦ | |
バンディ | 832.5万㌦ | |
キンタナ | 800万㌦ | |
ヒーニー | 675万㌦ | |
ホセイグ | 350万㌦ | |
スズキ | 150万㌦ | |
ラガレス | 125万㌦ | |
クラウディオ | 112.5万㌦ | |
シシェイク | 100万㌦ | |
ワトソン | 100万㌦ | |
total | 7857.5万㌦ |
2022年に使える金額 は 7857.5万㌦ + ( 2億1000万㌦ - 1億8034万㌦ ) = 1億800万㌦
そして大谷選手引き留めの為に球団が贅沢税の上限まで補強を行うと想定するとプラスで3000万㌦の上乗せが可能であり(今年の上限を参照)、あわせて約 1億800万㌦ 程度の補強予算が生まれる事になります。
FA残留での二名の年俸2500万㌦を引くと残り8300万㌦が残りの予算となります。
どこにどれだけ予算を割くのか
ではその予算を、どのように振り分けるのでしょうか?
あと最低でも6名の大型補強が必要と思えます。
①スターター#1に2500万㌦
②スターター#2に1500万㌦
③セットアッパー#1に1000万㌦
④セットアッパー#2に500万㌦
⑤キャッチャーに1000万㌦
⑥ショートに2300万㌦
この予算だと今季の大型ショートの補強までは手が回らないかもしれませんね。
まずは、絶対補強条件である先発2枚のFA補強です。
是が非でも獲得にいかなければならない選手が今年のFAにいるのでしょうか!
続く
参考資料(記事の情報は下記のサイトを参考にしています)
https://legacy.baseballprospectus.com/compensation/cots/al-west/la-angels/
https://www.baseball-reference.com/leagues/MLB-leaders.shtml