ワールドシリーズにてブレーブスの26年ぶりの優勝で今シーズンの幕を閉じたメジャーリーグ。
ブレーブスは、アクーニャJrが7月に大怪我をした時点でシーズン終了かと思われましたが、トレードデッドラインにトレードで獲得したピダーソン、E.ロザリオ(NLCSのMVP)、ソレア(WSのMVP)、デュバルがポストシーズンで見事な大活躍をし、大成功の補強となりました。これぞGMの手腕で勝ち取った優勝といえるでしょう。リリーフ陣も頑張りました。
両チームとも1か月に及ぶポストシーズンの戦いお疲れ様でした。
ワールドシリーズの終了とともに選手会から今季FAとなる選手の発表が行われました。
160名の選手が契約満了でFAとなり、今後ワールドシリーズ終了の翌日から5日間は、独占的に前所属チームとの契約交渉が行われ、その後に全球団との契約交渉が可能となります。
(https://www.mlbplayers.com/2021-xx-b-free-agents)
エンゼルスは、何とかこの期間内にクローザーのライセル・イグレシアス投手との契約をまとめたい所ですが、金満球団からのオファーは確実と見られ、すんなりとは決まらないだろうと予想されています。エンゼルスは、最悪流出となった場合のドラフト権の獲得の為、1年間の契約となるクオリファイング・オファー(QO)を出すのではないでしょうか。今オフのQOの金額は1840万㌦で、彼の今季の年俸(約912万㌦)の2倍近い金額になります。
エンゼルスは、せめて同じくFAのコブ投手だけでも期間内に契約を成立させておきたい所です。
動向に注目です。
そんな中、驚きのニュースとして、ジャイアンツのポージー選手が今季で現役を引退を表明する発表を4日に行うと地元メディアから発表がありました。
オールスター7回出場の34歳のポージー選手は、今季終了後にFAとなり、球団に選択権のある2200万㌦の延長契約が違約金300万㌦を払いFA戦線に出るという選択肢があり動向が注目される中での発表に驚きが隠せません。
今季も113試合に出場し、打率.304、本塁打18本、打点56、OPS.889と攻守ともにチームの西地区の優勝の立役者となっていました。
引退の理由は、家族との時間をもっと過ごしたという事のようです。コロナ渦の2020年は、双子の養子を受け入れたことを理由にシーズンを無給で全休しています。あまりに早すぎるリタイアですが、現段階で190億円以上の生涯収入を得ています。
シアトルマリナーズの菊池雄星投手が、FAになったと発表がありました。
球団と選手の両方に来季以降の契約延長の選択権があり、大方の予想では球団は3年契約のオプションを行使せず菊池投手が行使して1300万㌦であと1年残留するのではと予想されていました。
今シーズンは、前半戦の大活躍でオールスターにも選ばれましたが、後半戦はチーム躍進の中で、先発ローテからも外れ勝利に貢献できない苦しい状況となっていました。
菊池選手側としては、たとえ1年契約で残ってもローテの保証もなく、飼い殺しにされるなら必要とされる他のチームでチャンスをつかみ取りたいという所なのだと思います。
今季は投手の滑り止めのルール変更と中4日でのローテになってから本調子とはかけ離れた成績(とはいえ過去2年はこのレベルの成績でした)となってしまいました。
エージェントはあのボラス氏なので、上手く立ち回って次の所属先と複数年契約を成立させる予定があるのかもしれません。
さて、本題に戻りたいと思います。
エンゼルスの攻撃面での課題は、主に捕手とショートという事になるのでしょうか。
捕手は、今季スタッシ選手とスズキ選手の2人体制で望みましたが、38歳のスズキ選手の年齢による衰えは、想像以上で、FAとなりましたが再契約はないものと思われます。
ショートは、シーズン終盤の9月に守備に粗さが目立ってきたホセ・イグレシアス選手をリリースし、その後はレンフィフォ選手がその代役をになっていましたが、守備力も完成度はまだ低く、とくに打撃での魅力がもの足りなく感じました。
早速今季FAとなる有望選手を見てみましょう。
欲しい度 | Name | Age | Bat | Team | Salary | WAR | Remark |
Buster Posey | 34.6 | R | SF | 2200万㌦ | 3.5 | RoY、MVP×1、ASx7 引退 | |
★★ | Yan Gomes | 34.2 | R | OAK | 600万㌦ | 2.5 | ASx1 |
Christian Vazquez | 31.2 | R | BOS | 700万㌦ | 1.0 | 球団OP有 | |
★ | Martin Maldonado | 35.2 | R | HOU | 350万㌦ | -0.1 | GGx1 |
Mike Zunino | 30.6 | R | TB | 700万㌦ | 3.7 | ASx1 球団OP有 | |
Stephen Vogt | 37.0 | L | ATL | 350万㌦ | -0.2 | ASx2 | |
Roberto Perez | 32.8 | R | CLE | 700万㌦ | -0.1 | GGx2 | |
Jeff Mathis | 38.6 | R | ATL | 180万㌦ | -0.2 | ||
Manuel Pina | 34.3 | R | MIL | 165万㌦ | 1.3 | ||
Austin Romine | 32.9 | R | CHC | 200万㌦ | -0.3 | ||
Kurt Suzuki | 38.1 | R | LAA | 150万㌦ | -0.4 | ASx1 | |
Alex Avila | 34.8 | L | WSH | 150万㌦ | 0.7 | ASx1 |
一覧を見ていただくとお分かりの通り、今年活躍したポージー選手やズニーノ選手は球団に選択権のある契約オプションがついており、それ以外の選手は、高年齢化の傾向にあります。それでも捕手の需要は高いので35歳を過ぎても契約にこぎつけているだと思います。
私が注目していたのは、レッズから球団OP有りでFAになる予定だったGG賞2回受賞のバーンハート選手(30歳)で、球団が新人捕手のスチーブンソン選手を第一捕手として使う目途が立ったことで選択権を行使しないと予想していました。行使した場合は418万㌦から750万㌦の年俸になる予定でした。
レッズは2日にタイガーズの若手有望3塁手とのトレードを発表したのです。
今季のFAで守備も打撃でも優れた選手の一人だっただけに残念な結果となってしまいました。
エンゼルズとしては、スタッシ選手を保有しているので、同等もしくは控え捕手の獲得でも十分なのですが、ここはなんとしても同地区チームからFAとなっている捕手を獲得して相手チームの弱体化を図るのがいいのではと思いました。
一番の選手はアスレチックスからFAとなったブラジル人初のメジャー選手であるゴメス選手。
2年1200万㌦ほどで契約ができれば欲しい選手ですが、FA捕手では一番人気になる事が予想され2年1400万㌦以上になる可能性があり獲得は厳しい状況でしょう。
現実的には、2年契約で元HALOSのマルドナド選手を800万㌦でアストロズから取り戻してもらいたいです。
今季のALCSの最後に盗塁を刺したシーンが今でも目に焼き付いて離れません。大谷投手の元女房役ですし、打撃には目をつぶりますので守備面で大谷投手のスプリッターを大いに受け止めてもらいたいです。
2023年には、マイナーで実力をつけた2016年のドラ1選手のマット・タイシスが台頭してくる筈です。
これで残り予算2650万㌦。あとは内野の補強です。
今季は大型遊撃手のFAが目白押しとなっています。
エンゼルスはこの大型選手の獲得に乗り出すべきなのでしょうか?
答えはノーです。
今までの経験上、野手との大型契約はやめておきましょう。なぜなら獲得競争に勝つためには、相当の上積みが必要になるからです。レンドン選手のようにお金で契約できても野球をしてもらえないと意味がありません。
欲しい度 | Name | Age | Bat | Team | Salary | WAR | Remark |
★ | Marcus Semien | 31.1 | R | TOR | 1800万㌦ | 7.2 | ASx1 |
Trevor Story | 28.9 | R | COL | 1850万㌦ | 4.2 | ASx2 | |
★★★ | Corey Seager | 27.5 | L | LAD | 1375万㌦ | 3.7 | ASx2 RoY |
Carlos Correa | 27.1 | R | HOU | 1170万㌦ | 7.3 | ASx2 RoY | |
Javier Baez | 28.9 | R | NYM | 1165万㌦ | 4.5 | ASx2 GGx1 | |
Andrelton Simmons | 32.2 | R | MIN | 1050万㌦ | 1.4 | GGx4 | |
★ | Jose Iglesias | 31.8 | R | BOS | 350万㌦ | -0.6 | ASx1 |
★★★ | Chris Taylor | 31.2 | R | LAD | 780万㌦ | 2.7 | ASx1 |
上位5名に選手の獲得には、年2000万~3000万㌦で5から6年の契約年数が必要になると予想されます。
そうなると次の有望FA選手は元HalosでGG賞4度のシモンズ選手になります。しかし守備に関しては申し分ないのですが、打撃がここ数年でかなりひどい状態なので、積極的に採りに行くことはないような気がします。
来季のショートは、フレッチャーを推します。これはGMもその可能性を述べていましたが、エンゼルスにとってショートにフレッチャーが一番フィットするような気がします。
鬼肩ではありませんが、捕球の確実性と送球のコントロールは抜群ですし、とにかく守備位置とか、とっさの判断力など野球脳が優れた選手のように思えるのでショートもこなせる筈です。もともとショートで入団した選手です。
そうなるとセカンドが空くのですが、ここには絶対にドジャースからFAのクリス・タイラー選手を4年総額6000万㌦で是が非でも獲得します。勝負強い打撃はもちろんですが、内外野どこでも守れるユーティリティープレイヤーとして、ゴセリン選手の上位互換として適任です。どのチームも欲しがる選手ですし、ドジャースが手放さない可能性がありますが、ここは勝ち取ってもらいたいです。
そして、一度はリリースしてしまったホセイグ選手もボストンで一皮向けたようで、チームに欠かせない盛り上げ役として1年300万程度で再獲得しておきたい所です。これで大谷選手もホームランの増産間違いありません。
注意:来季の労使協定がまだ決まっておらず、贅沢税の金額も決定していません。とりあえず今季は2021年と同等であると予想して算出しています。
これで25人の開幕ロースターが決定しました。
2WAY
①大谷(27) WAR 9.0 425万㌦
スターター
★②シンダーガード(29) WAR – 2500万㌦
★③グレインキー(38) WAR 1.2 1000万㌦
④サンドバル(24) WAR 2.2
★⑤コブ(34) WAR 1.7 1000万㌦
⑥スアレス(23) WAR 1.9
ブルペン
★①クネイブル(29) WAR 0.7 750万㌦
★②モネイロ(25) WAR - 500万㌦
③ウォーレン(25) WAR 0.9
④マイヤーズ(29) WAR 1.5
⑤タイラー(24) WAR 0.3
⑥キハダ(25) WAR 0.1
クローザー
★①イグレシアス(31) WAR 2.8 1500万㌦
キャッチャー
★①マルドナド(35) WAR -0.1 400万㌦
②スタッシ(30) WAR 1.8
内野手
①ウォルシュ(28)1B WAR 2.9
②フレッチャー(27)SS WAR 1.9 520万㌦
③レンドン (31)3B WAR 0.0 3500万㌦
★④ホセイグ(32)2B WAR -0.6 300万㌦
⑤メイフィールド(30)UT WAR 0.3
外野手
①トラウト(30) LF WAR 1.8 3554万㌦
②マーシュ(23) CF WAR 0.2
③アデル (22) RF WAR 0.3
④アップトン(34) OF WAR -0.7 2120万㌦
★ ⑤テイラー(31) UT WAR 2.7 1500万㌦
2022年の先発
1 シンダーガード
2 グレインキー
3 サンドバル
4 コッブ
5 スレアス
6 大谷
2022年の打順
1番 CF テイラー
2番 DH 大谷
3番 LF トラウト
4番 1B ウォルシュ
5番 3B レンドン
6番 RF アデル
7番 2B ホセイグ
8番 C マルドナド
9番 SS フレッチャー
併用捕手 スタッシ
内野守備固め メイフィールド
外野守備固め マーシュ
アップトン選手は、入り込む隙が無いように思えますが、契約最終年の奇跡の覚醒を期待しています。
この布陣だと、ウォルシュ選手の対左投手対策として1塁を守備できる人が必要かもしれません。誰かできるのでしょうか?
アップトン?まさかのトラウト?
果たして現実はどうなるのか!楽しみでしかありません。
シーズンオフも選手が大いに動くので、それも楽しみの一つなんです。
参考資料(記事の情報は下記のサイトを参考にしています)
https://legacy.baseballprospectus.com/compensation/cots/al-west/la-angels/
https://www.baseball-reference.com/leagues/MLB-leaders.shtml
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